セントラル暖房のちょっと気になるギモン Q&A集
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セントラル暖房のちょっと気になるギモン Q&A集
冬場は休まず働いてくれる暖房ボイラーですが、意外と「?」なことも多いかも?
このQ&Aは、北海道暖冷房換気システム協会技術委員がまとめた一般的な説明です。
暖房システムは、設置業者の施工によってさまざまなので、なにか不具合がある場合は
実際に状態を確認させていただいた上で診断する必要があります。
ちょっぴり気温は上がったけれど、まだ暖房を使う今頃の時期が、
音や燃焼の具合など現象が確認できて、修理後の運転の調子も確認できるので、
修理や改修をするのに最適なんですよ。
当社は、北海道暖冷房換気システム協会会員の専門店です。
ぜひご相談下さい!
Q:パネルヒーターの中は水なの?
A:パネルヒーターの中を流れる循環液は、主に水、水+さび防止剤、濃度調節された不凍液、の3種類が使われています。寒冷地の場合は、さび防止効果のある不凍液の採用が大半を占めています。
Q:不凍液交換の目安は?
A:システムにもよりますが、一般的には不凍液に配合されているさび防止剤の効果が、2年目以降徐々に低下を始めますので、2~3年に一度の交換が目安となります。暖房ボイラーのメーカー取扱説明書にも記載がありますので、ご確認ください。
Q:不凍液の交換費用の目安は?
A:交換費用は、不凍液代金+作業工賃+出張費用の合計金額となります。不凍液は使用されている物により価格が微妙に異なります。作業工賃は、時間単価に大きな違いはありませんが、システムを正しく洗浄し循環液の入替えを行う正しい作業と、 単に熱源機内の液を交換するだけの粗悪な作業ではかかる時間に違いがあり、それが工賃の差になる場合があります。 価格の安さだけで判断せずに、作業内容を確認して依頼することをお勧めいたします。 出張費用は、同一市内であれば価格に大きな違いはないと思われますが、サービスを依頼される会社とご自宅の距離が離れている場合は、多少高くなる場合があります。
Q:不凍液を変えないとどうなるの?
A:システム水(循環液)の劣化により発生するバクテリア繁殖などのトラブルや、さび防止効果の低下によるさび発生などの危険性が増すことになります。システムを良好な状態に保つことは、ボイラーの修理費を抑えて長持ちさせるなど、長い目で見て維持費の軽減につながります。
Q:不凍液を愛犬が舐めてしまいました。大丈夫でしょうか
A:まず、使用されている不凍液の成分が、エチレン系かプロピレン系かにより多少の違いがあります。プロピレン系は食品添加物として使用される場合もあり、エチレン系より毒性は高くありません。ただ、大量に飲み込んだ場合は有害と考えてください。 犬の体型や飲み込んだ量により影響に違いがあると考えられますので、万が一呑み込んでしまって場合は獣医師にご相談ください。
Q:灯油ボイラーのメンテナンスは何をする?それを行うと何が良くなる?
A:ボイラーと周辺器具には消耗部品がありますので、その状態を確認し、必要に応じて交換することで予期せぬ故障を防ぐのが主な目的です。 また、同時に燃焼部分の汚れなどを取り除くことでその性能を保つことができます。
Q:シーズンオフ時に気をつけることは?ボイラーのスイッチを切るだけでいい?
A:温水パネルのサーモバルブ(室温調節バルブ)は夏でも動作していますので、パネルヒーター内部の温水調節弁に負担をかけないよう、サーモバルブを全開にしてください。 また、電気ボイラーであれば、夏期間の電気料金発生を防ぐために、分電盤の暖房ブレーカーを切ってください。
Q:ボイラーってどの位もつの?
A:使用する条件によって燃焼する時間が大きく変わるため、一概に何年と表現するのは難しいのですが、灯油ボイラーでは10年前後が目安と思われます。 故障頻度が上がり、一回の修理金額が高額になることが多くなり始めた時期が、交換の目安となります。
Q:暖房ボイラーの熱源を変えたいけど、パネルヒーターはそのまま使える?
A:システム確認(密閉システムか否か・高温水システムか否か)は必要ですが、基本的には使用できます。 場合によってはパネルヒーターの増設や機種交換が必要になることもあります。 パネルヒーターはそのままで、熱源だけを取替えられるのがセントラルヒーティングの大きなメリットの一つです。
Q:パネルの一部が暖まらない・・・・
A:いくつかの原因が考えられます。内部に空気(エアー)がたまっている、サーモバルブ(温度調節用バルブ)が作動している、パネルヒーター内部に異物が詰まっている、などです。
サーモバルブを全開にしてもパネルヒーターが暖まらないようでしたら、施工店へご連絡ください。
Q:パネルヒーターから水の流れる音がする・・・
A:パネルヒーター内にエアーが混入しているか、もしくは滞留している場合に、流水音がでますので、エアー抜きをお勧めいたします。 まれには、不凍液の流れが速すぎるために、流水音が発生してしまうことがあります。その場合は、施工店に依頼し流量調整を行う必要があります。
Q:エアー抜きは自分で行っていいの?
A:エアー抜きのみであれば知識があれば可能ですが、エアー抜きといっしょにシステム圧力を上げることが必要な場合もありますので、施工店に依頼されることをお勧めいたします。
Q:省エネな使い方はあるの?
A:「室温を上げすぎず、24時間連続暖房する」ことがポイントです。24時間連続暖房は無駄遣いにも思えますが、室温の温度ムラを小さく抑えることができる温水暖房システムの長所を生かし、生活に支障がでない範囲で室温を抑え、 その温度をずっと維持する方が、省エネになるのです。
暖房を止めるとその分の燃料を節約できますが、再運転の時はいつもの室温よりも高くなるまで上げないと寒く感じるため、結果としては省エネにつながりません。これは、 室温が快適温度に回復するまでの間に空気の大きな対流が起きるとともに、建物自体も温度が下がっているため、温度以上にヒンヤリと感じるからです。
空気の対流と温度ムラを抑える温水暖房システムは、他の暖房方式よりも設定温度を下げても寒さを感じないところが大きな長所なのです。
Q:燃料代の節約のために、夜はボイラーを消しているんだけど?
A:暖房停止中に建物が冷えることでヒンヤリ感や、運転再開時には暖かい空気と冷えた空気が家の中で大きく対流を起こし、肌寒さを感じてしまいます。 断熱レベルが高い住宅は特に、冬季間は連続暖房を行い、夜間は室温を下げてご使用される程度が理想と言えます。 また、湿度状況によっては、大きな温度低下は低温スペースで結露を発生させる危険もあります。 ご使用されている地域や季節により異なりますが、室内の温度を出来るだけ均一に保つため、室内全空間を24時間暖房することをお勧めいたします。
Q:温度調整は、パネルヒーターとボイラーの目盛、どちらを動かせばいいの?
A:室温の調整は、基本的には各居室のパネルヒーターの取付られているサーモバルブ(温度調整用バルブ)で自動的に行われていますが、室温の変動はボイラーの出湯温度にも大きく影響されます。
住宅を効率よく経済的に暖房する方法として、サーモバルブの目盛を、希望の温度に対応する数字にセットしたら、サーモバルブはそのまま触れないで、ボイラーの出湯温度を外気温に応じて調整する方法をおすすめします。
Q:ボイラーに付いているゲージ(圧力計)は何を示している?
A:温水暖房システム全体を管理し、システムにかかっている圧力を確認するために取付られているゲージです。
※ゲージが無いタイプもあります。
Q:お正月に2週間程留守にするんだけど・・・
A:不凍液が入っている暖房システムにおいては、凍結の心配がなくボイラーを止めても問題がありませんし、その間の燃料費は節約になります。 ただし、暖房を停止する事で水道管・給湯管等の凍結の恐れがあり、水抜き栓を開いても水抜きが完全に行われるとは断言できません。 完璧を期すには、機械等を使った強制的な水抜きが必要となり、手間のかかる専門的な作業となります。 2週間程度の短期間の留守であれば、ボイラーや放熱器の温度設定を低温にし、暖房をつけたままの状態でお出かけいただいたほうがよろしいかと思います。
Q:パネルヒーターにほこりがたまっている・・・ どう掃除すれば?
A:パネルヒーターの背面には、羽根のようなフィンやカバーがあります。掃除機で吸うよりも、市販のエアーダスター(気体スプレー)等でほこりを吹き飛ばしてお手入れするのがおすすめです。 また、お使いのパネルヒーターのメーカーによっては、専用のお掃除棒が販売されている場合もあります。
Q:今、家を計画中。やっぱりパネルヒーターが窓下にないと駄目?
A:設置場所は窓下に限りませんが、冷気が流れる場所にパネルヒーターを設置することが、温度環境的には理想です。 ヒーターで冷気を防止することによって居室の上下の温度差を無くし、平均室温が低くても体感温度が高く感じるようになり、結果的に快適性の向上と維持費の軽減につながります。